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日常つらつら日記

気の向くまま綴りごと

捜し物屋まやま ヤサシイセカイ
木原音瀬
2018年小説すばる2月号掲載の短編

読んだけど、うーん
今回は今一つ

主人公の三井走は新人サラリーマンの頃
ホールで行っている新商品の説明会で
先輩の公文の代わりに壇上に立たされ、人前で
下痢を漏らしてしまい
(先輩と一緒に行った食堂で食あたり)
以降社内の虐めに苦しみ退社、
人が怖くなり引きこもる。
優しかった母親が亡くなり、数年後
近所でも有名なゴミ屋敷の主になっていた。

しかし、玄関のゴミが連続放火魔に放火されて
一文無しで焼け出されることに。
偶然出会った捜し物屋をしている和樹
(若くてチャラい、自称作家)に拾われ
事務所兼自宅のビルに住まわせてもらう。
そこには和樹の弟・白雄(口がきけない、長身、強い、マッサージ師)がいて
二階の弱小弁護士事務所勤務の弁護士・徳広
(三〇代、ぽっちゃり、七三分け)
にも助けてもらい、着の身着のままから脱せる。

白雄にびびりながらも
三井は同じアイドルグループが好きな徳広と意気投合
昔アイドルグループのクリアファイルをコンプリートした時に
近くのコンビニでバイトしていた男が
キャンペーン品を中抜きしていたことを話す

長年引きこもりのため仕事は見つからず
和樹たちの手伝いをする
そこで和樹と白雄が二人で行う占いのような
捜し物の見つけ方を知る


自宅が燃える時に眺めていたスニーカー男が
放火魔じゃないのかと気になっていた三井は
後日、同じ人物が三井の焼けた家を含めて、
近所の家をじっくり
眺めていることに気づく

まるで次の放火先を探しているようと感じた
三井は和樹たちに相談
犯人じゃないかと和樹たちもいい、捕まえる

スニーカー男は連続放火魔だったが、三井の家は
燃やしてなかった
三井の家を燃やしたのはコンビニバイトの男だった

焼けた家は撤去して、住むところに悩んでいたら
要らないトレーラーハウスを処分しようとしている人がいると
和樹から声がかかり、トレーラーハウスを設置
住まいを確保

三井は突発的に少しばかり仕事の増えた弁護士事務所と、
捜し物屋の電話番を兼任ですることになった




なんだろう
悪くはないけど10人が10人書けそうな話に思える

とんとん拍子に犯人が見つかること
(仲間以外に出てきた人が、隣人、会社の先輩、
警官、コンビニバイトの男、スニーカーの男なので
スニーカーとコンビニが怪しいな?ぐらいは
すぐ想像がつく。)
和樹が何でもかんでも無償で助けてくれて
ほぼドラえもんになっていること
そこまで優しくしてくれる理由が読んでいて
わからなかったこと
捜し物を見つける時のシャーマン的なやり方が
火事の犯人を見つける時には何一つ関わっていないこと


この作家に求めている
うわぁ
ひえぇ
という感覚にはならない


読んでいて
これは連載にするつもりなのかな?
と思った

だとしたら
わざわざシャーマン的な捜し物の見つけ方を
書いたのもわかる
全体的に序章って感じ

人物説明終わりました
簡単な事件解決しました
これからが本番です

という感じがする
そういう意味合いでは同じ作者の
吸血鬼シリーズの1感に似ている


ただ自分が衝撃的なものを求めていることもあり
有名作家の映画になったような本でも
漫画化されるような本でも

ふーん、で?

と思うことはよくあるので
自分はピンとこなかっただけで
一般的にはよくできた作品なんだと思う


なんとなく三浦しおんを思い出した
少数派向けというよりも大多数向けの作品な
気がする







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