●ステノグラフィカ
一穂ミチ
40代政治部の新聞記者と20代国会速記者
速記の世界と、政治の話が知らないことだらけで
面白かった
「off you go」だけ読んだことあるけど
あれは次々場面転換があり、万華鏡のようでついていけなかった
それにも出てきた
口の悪い男がやはり好きになれず。
今回の主人公の新聞記者も無神経で性格としては嫌い
でもこういう人がとても多いし、
実際にこういう人間が出世するのも分かる
文を読んだ時「18歳差だけど」という言葉が出てきたが
それが出てくるまで
登場人物年齢変わらない気がしていた
速記者が若いのに祖父母に育てられて老けすぎてる
という理由は描いてあったけど、同年齢の雰囲気
18歳差で恋ができるなら
すみれという、この新聞記者に恋してる
女の子(20歳ぐらい年下)を「年が離れすぎてる」という
理由で遠ざけていたのはなんだったんだよ?とイラッときた
すみれでいいじゃん
あの子と付き合えよ。と素で思った
彼女を拒否して、恋の相手に男を選ぶ理由が掴めなかった
BLなのでエロがあるが、
こまごま書いてあれど色気はない
体温を感じない
男女物の一般小説の方が色気がある
3人称なのに、たまに
登場人物の感情が高ぶるシーンで地の文で
僕が~と一人称が入り、3行ほどそれが続き
一人称で終了する(または3人称に戻る)ことが数回あった
区別つけておいてくれたら読みやすかっただろうけど
改行もされてない地の文なのでちょっと驚く
仕事部分は面白かったけど
心は全然ピンと来なかった
恋愛部分に関しては尊敬してます程度で収めて
終わりで良かった
同性に肉体関係を求めるほどの愛かな?
って思うと、違う気がする
速記者のご隠居への愛情と、政治記者への愛情は
大差ないような・・・
人類愛と大差ないような・・・
恋愛だとしても、ひっそり消えゆく愛の方がお似合い
もっとも記者の方は、仕事仲間とソープとかにも行くようなので
男女関係なく、やるのはトイレの小と同じ
出してスッキリ程度なのかもしれない
(あの無神経な男がイマイチ好きになれないので
こういう感想なのかも。でも純真なフリしてるけど
あの男は違うと思う)
あともう一個気になるところ
ご隠居に会いに行くところ
あれって、強引に受を連れて行ったけど
攻が犯人を探ろうとしなければ
受はずっとご隠居と一緒にいられたのでは?
自分の首を回避してくれた人を
探すな、と言われていたにもかかわらず
自分の「知りたい欲求」の追及(要はワガママ)で探し
その結果、受とご隠居はもう二度と会えないことになった
攻はそれを承知でいきなり受を呼び出して
その種明かしの為に
連れて行ったわけだよね?
自分の欲が抑えきれなかっただけの行動で。
それってどうなの?
と思わずにいられない
受はそんなこと望んでたのか?
ご隠居は?
フットワーク軽いのはいいが
たやすく相手に踏み入ったり傷つけたり
そういうの、新聞記者なら一番考えなきゃ
いけない部分なんじゃないのか
ああ、いるいる、こういう無神経な奴
という気持ちになってしまった
あの行動を読んで
噂好きの女の子が
「ねぇねぇ教えてよ、いいじゃん教えてよー!」
と食いつき、言いたくないと拒否している相手に
執拗に内容を聞き出し
内容を知って満足した途端
「ふーん。頑張ってねぇー」と満足げに
さっさと離れていったのを思い出す
それと同じ感じ
こういう人、すごくよくいる
そういう自分の感情を最優先した
身勝手さを感じる
このエピソードで、この男、最低だな・・・という
感情が増した
突然今日がご隠居との
永遠の分かれになってしまった受は
なぜ攻のしたことを許せたんだろう
安らぎの場を
横から手を出されて奪われても
何とも思わなかったのかな
自分だったら余計なことするなと
怒鳴ってしまいそうだ
作者はスカウトデビューらしく、速記や国会や記者の
仕事も書いてて、多芸ですね・・・とは思う
文章も上手いんだろうなとも
出てくる老人や祖父母も、きっちりネタに使ってて
一つも残しません!みたいにガッツリ回収してる
必要のない人は一人も出てこない感じ
しっかり決めて作ってるなぁと思った
多分慣れてて、だから上手いんだなーと。
ただちょっと、本当にムダがなくて
出てくる人がみんな有能すぎて息苦しい
人の何倍も平気な顔して働ける
疲れ知らずの元気が有り余ってる人ばかり
読んでて肩身狭くなった
予定通りに動き
予定通りに相手に質問をして
(前半に記者が速記者に質問している部分があって
それが聞き取りみたいで違和感あった)
相手がそれに答え
予定通りに謎が出て
予定通りに恋をした・・・という印象
人物の後ろに作者が透けて見えたのかもしれない
なんだろう
作りが綺麗すぎる?
無駄がなさすぎる?
アウトラインからのずれもなく、
完成までの日数もオーバーすることなく
きっちり仕事こなしましたって
作品から言われた気持ち
うん、確かにね、って感じ
器用な作者だし、多作のようだし
頭良さそうだし
売れるんだろうなこの人、とは思った
ただ心が全然動かなかったんだよなー
合わないのかな
ふーんで終わってしまった
一穂ミチ
40代政治部の新聞記者と20代国会速記者
速記の世界と、政治の話が知らないことだらけで
面白かった
「off you go」だけ読んだことあるけど
あれは次々場面転換があり、万華鏡のようでついていけなかった
それにも出てきた
口の悪い男がやはり好きになれず。
今回の主人公の新聞記者も無神経で性格としては嫌い
でもこういう人がとても多いし、
実際にこういう人間が出世するのも分かる
文を読んだ時「18歳差だけど」という言葉が出てきたが
それが出てくるまで
登場人物年齢変わらない気がしていた
速記者が若いのに祖父母に育てられて老けすぎてる
という理由は描いてあったけど、同年齢の雰囲気
18歳差で恋ができるなら
すみれという、この新聞記者に恋してる
女の子(20歳ぐらい年下)を「年が離れすぎてる」という
理由で遠ざけていたのはなんだったんだよ?とイラッときた
すみれでいいじゃん
あの子と付き合えよ。と素で思った
彼女を拒否して、恋の相手に男を選ぶ理由が掴めなかった
BLなのでエロがあるが、
こまごま書いてあれど色気はない
体温を感じない
男女物の一般小説の方が色気がある
3人称なのに、たまに
登場人物の感情が高ぶるシーンで地の文で
僕が~と一人称が入り、3行ほどそれが続き
一人称で終了する(または3人称に戻る)ことが数回あった
区別つけておいてくれたら読みやすかっただろうけど
改行もされてない地の文なのでちょっと驚く
仕事部分は面白かったけど
心は全然ピンと来なかった
恋愛部分に関しては尊敬してます程度で収めて
終わりで良かった
同性に肉体関係を求めるほどの愛かな?
って思うと、違う気がする
速記者のご隠居への愛情と、政治記者への愛情は
大差ないような・・・
人類愛と大差ないような・・・
恋愛だとしても、ひっそり消えゆく愛の方がお似合い
もっとも記者の方は、仕事仲間とソープとかにも行くようなので
男女関係なく、やるのはトイレの小と同じ
出してスッキリ程度なのかもしれない
(あの無神経な男がイマイチ好きになれないので
こういう感想なのかも。でも純真なフリしてるけど
あの男は違うと思う)
あともう一個気になるところ
ご隠居に会いに行くところ
あれって、強引に受を連れて行ったけど
攻が犯人を探ろうとしなければ
受はずっとご隠居と一緒にいられたのでは?
自分の首を回避してくれた人を
探すな、と言われていたにもかかわらず
自分の「知りたい欲求」の追及(要はワガママ)で探し
その結果、受とご隠居はもう二度と会えないことになった
攻はそれを承知でいきなり受を呼び出して
その種明かしの為に
連れて行ったわけだよね?
自分の欲が抑えきれなかっただけの行動で。
それってどうなの?
と思わずにいられない
受はそんなこと望んでたのか?
ご隠居は?
フットワーク軽いのはいいが
たやすく相手に踏み入ったり傷つけたり
そういうの、新聞記者なら一番考えなきゃ
いけない部分なんじゃないのか
ああ、いるいる、こういう無神経な奴
という気持ちになってしまった
あの行動を読んで
噂好きの女の子が
「ねぇねぇ教えてよ、いいじゃん教えてよー!」
と食いつき、言いたくないと拒否している相手に
執拗に内容を聞き出し
内容を知って満足した途端
「ふーん。頑張ってねぇー」と満足げに
さっさと離れていったのを思い出す
それと同じ感じ
こういう人、すごくよくいる
そういう自分の感情を最優先した
身勝手さを感じる
このエピソードで、この男、最低だな・・・という
感情が増した
突然今日がご隠居との
永遠の分かれになってしまった受は
なぜ攻のしたことを許せたんだろう
安らぎの場を
横から手を出されて奪われても
何とも思わなかったのかな
自分だったら余計なことするなと
怒鳴ってしまいそうだ
作者はスカウトデビューらしく、速記や国会や記者の
仕事も書いてて、多芸ですね・・・とは思う
文章も上手いんだろうなとも
出てくる老人や祖父母も、きっちりネタに使ってて
一つも残しません!みたいにガッツリ回収してる
必要のない人は一人も出てこない感じ
しっかり決めて作ってるなぁと思った
多分慣れてて、だから上手いんだなーと。
ただちょっと、本当にムダがなくて
出てくる人がみんな有能すぎて息苦しい
人の何倍も平気な顔して働ける
疲れ知らずの元気が有り余ってる人ばかり
読んでて肩身狭くなった
予定通りに動き
予定通りに相手に質問をして
(前半に記者が速記者に質問している部分があって
それが聞き取りみたいで違和感あった)
相手がそれに答え
予定通りに謎が出て
予定通りに恋をした・・・という印象
人物の後ろに作者が透けて見えたのかもしれない
なんだろう
作りが綺麗すぎる?
無駄がなさすぎる?
アウトラインからのずれもなく、
完成までの日数もオーバーすることなく
きっちり仕事こなしましたって
作品から言われた気持ち
うん、確かにね、って感じ
器用な作者だし、多作のようだし
頭良さそうだし
売れるんだろうなこの人、とは思った
ただ心が全然動かなかったんだよなー
合わないのかな
ふーんで終わってしまった

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