"本"カテゴリーの記事一覧
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最近読んだ本のカブキブ!で
個人的にモヤモヤしてたんだけど
理由がわかった
・キャラの設定があざとすぎる
衣装を作るコスプレの服製作する女の子が
一部で神と呼ばれ(ここまではいい。ありがち)
海外からも発注が来る高校生
(ここがちょっとやりすぎに感じる)
だったりとか
いきなり歌舞伎を演じてもしっかり発声ができてて
メチャクチャ歌舞伎が上手かったチャラ男が
主人公にジャイアンと言われるほど音痴
だったりとか
ネタとしては面白いけど、ややインパクト先行型
に見える
ひどい音痴でありながら、バンド活動は
ある程度の期間できていた様子だけど
なぜメンバーから文句が出なかったんだろう
結局解散したけど、女の子のファンが
昼休憩にその子の元につどうくらいには
ファンがいたのも解せない
それに歌舞伎は肺から発声している印象がある
台詞には節がついている
リズムも必要
幼少の頃から大人の人に入れ代わり立ち代わり
教えてもらって、本人も歌舞伎が好きで練習が楽しくて
頑張った子が、なぜ音痴なんだろう?
歌舞伎ならリズムが取れて、
肺から声を出せて節も使えるのに
歌舞伎の台詞は若干歌っぽくなってるところもあるのに
と思うと、
とんでもない音痴という設定がどうにも理解しづらい
音や声に関したことを子供の頃からしていたなら
普通の人より音楽はやりやすいと思うんだけど
なぜリズムも音階も取れないんだろう?
それともリズムは完ぺきで音階だけダメ?
だったら歌舞伎もちゃんとできないと思う
演劇部の先輩も空手道場の娘ということはいいとして
自ら悪役を演じる大人っぽさと、その子の髪型の
ツインテールがイメージ的に合わない
最初から当てる気はなかったとしても
いきなり回し蹴りを仕掛けてくる
乱暴な性格と、悪役を演じて場をとりなす大人な雰囲気が
ちょっと違和感
高校生でツインテールをするというイメージ自体があまりなくて
する子がいたとしてもちょっと痛い子を想像する
痛い性格=回し蹴り は合うんだけど
大人っぽさが合わない
だから理屈だけをこねまわしている
オタク系の痛い子に見える
一人一人が
一回の高校生はこんなに何でもできるだろうか?
というほど盛り沢山の特技なり
キャラ設定を背負っているので
やり過ぎ感を覚えてしまうのかもしれない
キャラがアニメみたいなんだよね…
書き方がコバルトや電撃っぽいのもあって
バカやったら、いきなりどこからともなく
ハリセンでスパーンと打たれる感じ
マンガだったらそのハリセンは一コマで
終わらせられる可愛い冗談なんだけど、
小説だと、ハリセンはどこに用意されていて
どこから取り出して、最後どこにやったのかが
書いてないとなんか気になる
小道具がいきなり消えることはないし
ちゃんと書いてあるんだけど
なぜか読んでて、
いきなりハリセンが現れたみたいな
不思議な感覚になった
どこを読んでそう感じたのかはわからないんだけど
そういう意味では面白い
この本、どこまで続くのかな
終わらせようと思えば次の巻で仲間を一人増やして
「みんなで歌舞伎楽しもうぜ!」で
終わらせられるし
続けようと思えば20巻ぐらいまでいける
演目ならいくらでもあるんだし
私が気になってる部分も、後でしっかり解明されるのかな?
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ダニエル・キイスが亡くなりましたね
アルジャーノンに花束を
ビリーミリガンを書いた作家
少々淋しいです
●カブキブ!
カブキブって高校生の歌舞伎部
まだ部まで行かなくて、歌舞伎大好きなおじいちゃん子の
主人公が歌舞伎同好会を設立させようと奮闘
日舞をしている屈強なオトメン
歌舞伎役者の落としだねと言われている音痴なチャラ男
宝塚系のイケメン女子
コスプレ服を作る、オタクチビデブ攻撃的卑屈眼鏡女子
無口だけど機械のことならお任せの眼鏡親友
歌舞伎好きの父親を持つ気弱系教師
と仲間を集めて初舞台を踏むところまで1巻
初舞台後から文化祭での舞台までで2巻
一人称書きで、コバルト小説のような感じ
同好会をバカにする梨園の息子も最初から登場していて
「真面目過ぎて楽しさを忘れていた彼が、学校生活と
歌舞伎の楽しさを知るようになりますよ」
というムードが最初から出ている
歌舞伎を分かりやすく教えてくれるので
読みやすいけど
この人の書く女の子はどうにもアクが強すぎて
好きになれない
同好会設立させようとした主人公は初舞台で
具合悪くして
突然乱入したチャラ男に助けてもらうけど
チャラ男への態度が全員悪い
チャラ男が母親との確執で
歌舞伎は好きだけど母親の前で歌舞伎をやりたくない!と
言った時も、本番当日出てきたチャラ男を
練習ボイコットしたと周りが一斉に貶しまくり
「子供じゃねーんだから!」というけど
子供の頃のトラウマはこんなものじゃない
責め立てる子達は、本当の苦しさを何も知らないんだろうな
だからこんなに本人を責められるんだろう、と
私は無知と若さゆえの残虐さを感じた
このトラウマの脱し方がとても簡単に書かれていて
そんなものでトラウマ脱せないでしょ…と思った
うじうじ話になるから、前向きに話を作るために
パパッと処理したのかもしれないけどお手軽感がある
読みやすく面白いけど個人的に若干引っかかる作品
でもお勧めです
多分殆どの人は何も引っかからないと思う
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●百鬼夜行抄10
・雨降って地に流るる
庭に大量に咲く彼岸花
司は眠気に襲われて異様に眠るが
実は霊体を次々と憑依させていた
幽霊の話を律が聞いてあげると成仏して
花が一本ずつ落ちていく
おかあさんが貰った櫛は、職人の霊がくっついた
狛犬が守っていて、狛犬は櫛を追って律の家に来る
飾り櫛は職人が愛するお嬢様のために作り上げた物
だけど亡くなる時、職人が逃げて一人にされたことを
お嬢様は悲しく思っていた
それはあなたに不名誉な噂が立たないため。
貴方を守ったんだよということで
お互いの心が通じ合い、幸せエンド
でも狛犬は律の家に居ついた…
・枯れ野
司に人数調整で合コンに誘われ、参加する律
そこで出会った女性はおとうさんの霊をつけていた
一方司は妖気のある男性といいムードになり
別の日家に誘われる
家には野原を描いた大きな絵画があり、そこについた血を
どうにか取ろうとしている彼の家族
実はその絵の中では亡くなった男性と女性が
悪霊に追われていた
司は赤間にいたずらされてその絵の中に
たばこの不始末で、司は一人火の海
助けに来た律が絵を破って、司は何とか現世に戻れる
同じ合コンに出ていたのに、律に声をかけた女性は
司に声をかけた男性の叔母にあたるのがスゴイ
・闇は彼方に佇み
開さん入院中
昔開が住んでたアパートが取り壊しで土を掘り起こされて
開が作った封印が壊される
アルバイトでその工事現場にいた律は、不思議な箱を渡される
その箱は開が使っていた封印で、封印が解かれた為
使役していた鬼が開のところに大集結
開は姉の環が引き取ること決定
開が封印していたのは、子供の頃環が裏庭で飼っていた幽鬼
開はかっこよく式神を使って幽鬼を追い込むけど
幽鬼も式神も全部食いしん坊の青嵐と鬼に食べられた
・マヨヒガ
マヨヒガって何かと思ったら迷い家
ずっと同じ家の夢を見る律と同じ大学に通う女性
私はこの女性が男にしか見えなかった…
その女性は律が約束をすっぽかした日に仲間と一緒に
律の家に行き、物を盗む。返してくれと言う律と喧嘩
盗まれた物は青嵐の物だったらしく、
律は中身も知らず取り戻すことに必死になってたけど
実は背中を掻く「孫の手」
律は珍しく女性と喧嘩したり、泣かれたり
上手く恋のアシストをしようとして、人を間違えたりしている
彼女のお父さんが勝手に仏像を取ってきたのが悪い、と
言いたくなる話
呪いを解くために怖い思いをして返しに行くところが怖かった
・骨の果実
これも怖い話
ある家族の祖父がボケはじめていて
その一課のところになぜか土が届く
その土に植えるとどんどん植物が成長するけど
それは祖父が殺した妻の体の一部だった
木の実から生まれた体は集まって、
自力で家の中に入ろうとする
土を送っていたのは殺人の見張り役だった男二人
金欲しさに合ったけど、途中で老人と間違えて
青嵐の体を誘拐してしまう
埋められる寸前で青嵐は体を取り返す
これは本気で怖ったので前の時に覚えてた
百鬼はたまにこういう真面目に怖いのがある
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●百鬼夜行抄9
・笑う盃
おばあちゃんに昔恋をしていた男が死亡して
なぜか律達が行っている妖怪の宴会に紛れ込む
本当は男はすんなり家に戻るはずが
司を見てしまい、何かを思い出して追いかける
それが昔好きだった八重子(おばあちゃん)で
司を八重子だと思い昔の恋をやり直そうとするのを
可愛がっていた猫のユキに止められて、あの世へ
律は結界作ったのに妖怪を招き入れられたり
踏まれたりと踏んだり蹴ったり
・秋しぐれ
幽霊屋敷に雨宿り
幽霊屋敷で怪しい親戚に命を狙われて
怯えている女の子は実は幽霊でした
律が全員もう死んでることを伝えたら怒られてた
でも最後は大事な人形と一緒に女の子も成仏
・返礼
律が右目に呪いを受けた話
一年後治ったところからスタートして
その始まりを辿っている
晶の研究室で怪しい呪具や化石を売る岩崎と出会い
やっと律にも友達ができたと思ったら
岩崎の兄を助けるために、律の生命力を吸い上げる呪い
「返礼」をかけるために律に近づいただけだった
かわいそうな律…
でも律はそれほど岩崎を憎んでないんだよね
むしろどこか同情してるような…
呪いを溶いてほしければ呪具を取り返しに来いと
旅に出る岩崎。追いかけることを決める律
関係ないけど寝込む律を力づける司の姿が好き
この二人お似合い。付き合ってくれればいいのにと
この時は真剣に思った
・花貝の死者
フルートを吹く娘を海で亡くしてしまった母親は
海で笛を拾い、その笛の持ち主の妖怪「ちぬの君」の
ところに招待される
律はその女性を救おうと、一行の落とし物である廿楽の中に
潜り込む。と、宴会にはなぜか尾白、尾黒がいて…という話
宴会の席でちぬの君に拾われた娘と再会
娘はフルートの芸を見せて地上に戻れることになるが
落としたフルートを拾うために海の底へ
娘のフルートの中から出てくる桜貝に母親、涙
娘よ、なぜ海に戻った…
・隣人を見るなかれ
浄おじさんの33回忌。開さん現世に戻るの巻
開の回想と現在の律の姿が似すぎていて
最初どっちの話なのかわからなかった
このつくりは勿論わざと
現実世界では、開の息子の浄から手紙がくる
一方26年前の若かりし開は、友達に
身内の祭りに来てくれと頼まれて
田舎に行く。鬼の面をつけた身の回りの
世話をする女達に世話されつつ、開は
「マレビトのもてなし」を手伝うことになるが
手伝いと言っても留守番。しかしマレビトのおもてなしを
すると言う若い女性を守るために神を追い返してしまう
結局開は本来マレビトに食べられなければいけなかった
わけで、代わりに欲をかいた友達が妖怪に食われ
開はずっと異界にいる羽目に
でも本人的に時間は経っておらず、逃げ出したら
家の裏庭。集まっていた親族全員に柵の向こう側に
引っ張り出されたら、一気に26歳老けた
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●百鬼夜行抄19
・寒蛍
一度寿命が尽きて、青嵐との契約が解除された律
青嵐は好き勝手遊んで家に戻ってこず
家には祖父が昔式神にしていた妖怪の妻が
私が家守になって守ってやるから契約をしろと迫る
祖父が昔人を生き返らせるのを頼まれて断った一家の
葬式が重なり、律はまんまと嵌められて左手の小指を
切られる羽目に
家守を望んだ妖怪はあっさり青嵐に食べられてしまった
でもこの妖怪、悪いことしてないんだよなぁ…
律が切った指は現実では骨折
律は青嵐に嫌味を言うが、ちゃっかりやり返されてた
でも青嵐<絹
おかあさんが一番強い
・嘘つき地蔵
青嵐が手紙を隠していたことにより
今更ながら連絡を付けた遠縁の親戚は
大がかりな嘘をつくことで、悪神から身を守る
風習を持っていた
生贄に選ばれた一家を狙う山の悪神と
その一課の身代わりになろうと追いかけるお地蔵様
どっちが早いかというゲーム状態
律とおばあちゃんは男の子を女の子と見間違えていた
律、携帯の操作分からず苦心してた
・石段の底
ポータブル人食い沼を妖怪から貰った律
それに目をつけられてしまった大学に通う山本は
土砂に呑まれて亡くなる母親と、当日電話していて
助けられなかったショックに精神をおかしくしていた
石段を上らせようと元気づける律が
いつもとテンション違い過ぎてなんか奇妙
「いい印象持ってない」とか言われてるし
無理してる感ありありです。かわいい
結局尾白と尾黒はアイス買って貰えたんだろうか
・赤将軍到来
赤将軍様のお通りです
えらく大きな人だった。色んなものをなぎ倒して行った
尾白と尾黒が貰った新しい木も壊された
その木を切ろうとしていた持ち主は呪いをかけられて
体調不良中。記憶がおかしくなったというその娘を
律の家で預かることになったけど?という話
この話難しくて何回も読んだ
そしてやっとわかった!わからなかった原因は
自分の頭の悪さでした
娘が体調不良で休職→円形脱毛が起きる→大伯母の部分カツラ
を借りてつける→家に呪いがあって、家族が次々体調不良に
鳴っていることを律に伝える
その家の息子は沖縄に単身赴任中→その間に知らない男が
息子のふりをして家に入り込む→記憶のおかしくなってる母は気づかない
→母入院→娘、人がいなくなった隙に家の壁を壊す→壁の中には
隠していた財産→家の権利書を探していた男と鉢合わせ→男を殺し
そうになったところを律が止める
なんだけど、この決め手になるのは、大伯母が乗り移って
言動がおかしくなってるんだよ、を伝える一言
「主人が亡くなったのはシンガポールじゃなくて
同じ南方でもインパールなのに」
インパール=インパール作戦=ウ号作戦=昭和19年!
私はここに行き着けなかった。頭悪い…
今さん、頭がいいんだなって思った
・名前のない子供
赤間が猫の姿で律の前に登場
といっても、これは伶さんの話
伶さんの話は全部好き
おばあちゃんは霊感ないと言いつつ、厄病が流行った時の
行列の中に知り合いを見てる
伶さんは厄病に使った彼女を列から外そうと必死
それを叶えたのは、未来からやってきた子供の律だった
友達の死体に入った赤間から死体を取り戻そうとする
伶さんの心理的な攻防もすごい
赤間は最後に律にお布団かけていたよ
かわいいな
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●百鬼夜行抄8
・雲間の月
遠縁の女性(葉子)のところに茶飲みに来ている律ママ・絹
7年後、親族の17回忌で再会
子供を家で暫く引き取ることになるが…という話だけど
これ、物凄く話が入り組んでる
夫婦(葉子、晃一)の夫の方に愛人がいて
その子供が7年前の時点で6歳
妻は子供ができず、夫は弟(夫の実弟・誠)とドライブ
二人とも行方不明になる
誠が葉子を好きなのは絹でさえ知ってる状態
失踪から7年経ち、法的に夫は死亡扱いできる時期に
「死んだら7年間自分の命日に雨を降らせる」
「7年目に形見の品を置いていく」という冗談を
葉子は信じて待ち続ける
それまで6年間雨だったのは分かるけど、
その台詞を言ったのが弟の誠なんだよね…
だから葉子は誠が好きなんだな、と思わせつつ
(二人が付き合っているように見える描写もある)
彼女が待っていたのは夫の晃一
弟は彼女のことが好きだったけど
浮気しがらも兄も彼女のことが好きで
弟と一緒になられるのは辛くて
一緒になるのは
7年待ってからにしてくれと頼まれていた
自分の余命短いのを知っていた兄は親のために死より
行方不明の方が良い(なんでだ)と
途中で弟を車から下し、自ら山の中へ行き死亡
弟は兄の切ない思いに共感して、兄の死体を探しつつ
葉子の前には長年顔を出せず
妻は浮気した夫でも愛していたから
浮気相手の子を引き取り育てていた、と
どうしよう。何度読んでも頭に入らない!
書いたら分かるかと思ったけど自分には難しい
・うす紅色の女
弟を探す妖怪犬のマルの回
これは結構好き
晶のいる研究室によく行く律。本を貸してくれた明石先輩を
好きな女子高生が大学に潜り込み、律に話しかける
その子は明石がバイトとして通っている家の娘で
その女の子は家の中に和服を着た女性を見かける
明石のバイトは和服の女性肖像画の顔をそこに住む
老女(女子高生の祖母)の
若い頃に書き換えることで、娘が見た女性の着物は
その肖像画と同じ
バイト中に祖母が入るな、あの部屋に入るなと言っていた部屋に
幽霊らしき着物の女が向かい、部屋の中に消える
一方で律は妖怪犬マルと知り合い、トメという弟探しに
若干関わりを持つ羽目に
トメというのは、留子というその家の祖母で
肖像画の着物は元々祖母の物。でも夫が浮気して
浮気女にあげてしまい、浮気女の肖像画まで作っていた
昔家に浮気女が乗り込んできた際に
祖母は女を事故で殺してしまい、裏に住んでいた優しい男は
床下に死体を埋めるのを手伝い、家出して戻らない
夫の代わりに、ずっと夫を演じていた
浮気女の娘がやってきて少し前に父親が死んだこと
母親がこの家から帰ってこなかったことを責めるが
人間に化けたマルによって助け出される
祖母が目が見えなくなってる(それを家族にも黙ってた)
ことがかなりの伏線
これは分かりやすい部類の話だと思うけど
それでも非常に複雑
覚書のために内容少し書いてるけど
凄さは読まないと絶対分からない
木に繋がれて置いていかれてそのまま死んだだろう
マルが「弟を守らねば!」と一途なのがいとおしい
人間のせいで君は命を落としたのにな…
すまんな、ホント
・魔の咲く樹
右目眼帯の律が妖怪のおじちゃん扱いです…
岩崎に呪いをかけられて、その呪いを解くために
岩崎を探している
でも律に見える岩崎は実体がない
岩城が昔住んでたおばけ桜のある家の話と
岩崎探しが絡み合って
おばけ桜の下から、岩崎の使った呪具が見つかり
律は1年ぶりに呪いが解けた、と
でも律にくっついてる妖怪を引き離してくれたのは
近所に住むおばけ桜の全貌を知ってたおばあちゃんなんだよね
巫女のなれの果てと律は言ったけど、すごいよおばあちゃん!
大豆パワーすごい
(おばあちゃんは大豆を律に投げつけて妖怪を追い払った)
呪いが取れると、呪具は返してくれるらしい
今回、土の中からボコッと返されてた
岩崎はおばけ桜を調べてるうちに食われて
死んだ設定でした。岩崎よ…
この話だけで10年くらい経ってる
小さな女の子が立派な女性になってるから
「飯島君が電話をくれた」と女の子の父親が言ってるけど
この電話は30歳すぎの律からなんだね
どんなふうになってるんだろう
ちょっと出会った一家のために毎年電話するなんて
律儀だなぁ
・狐の嫁入り
これ、ドラマにもなってた
律が街で助けたおばあちゃんが妖怪で
余計なことをするなと怒られつつも
実は昔おじいちゃんと一緒に遊びに行っていた
キツネの一家の関係者で
昔律と遊んだことのあるキツネの青年が
司を律と思い違いをして、見合いを申込み
婚礼ダンスの中に閉じ込められた妖怪を律が知って
キツネ青年がその兄、助けたおばあちゃん妖怪が
その母であったりと
相変わらずすごく入り組んでる
もう一つ妖怪に「金の盃を返せ」と迫られている
慌てふためく一家の面倒を律が見る羽目に
最後は、人間に嫁入り道具を盗まれて
縁談が破談になった妖怪と
キツネ青年とで縁談が決まってハッピーエンド
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●百鬼夜行抄4
・雪路
律が小学校の時の話
初めての友達は幽霊でした
そのことに気付く前に、その友達(野田君)の家で
大きな花瓶から出てくるおばあさんを見てしまい
妖魔と代わりに自分が食われていいという契約をする羽目に
お母さんに連れられて逃げ続けた先は零場で
青嵐が妖魔を一網打尽にするために工夫を凝らしていて
おかあさんの実態も青嵐が使ってた箸
人間に化けた青嵐のずさんさが面白い
・花盗人
背中にこぶのついた男に
息子の嫁になれと狙われる晶
命の花を8000本集めている人間ではない尼僧
尼僧の手足になり、生きている人間から
命の花を摘む尾白
こぶに見えたものは、憑りついた妖魔で
息子は存在していない
でも息子と名乗る片手のない男は存在していて
彼が尼僧に命の花を咲かせる種を渡した
人間の生気を吸う妖魔
余命が切れたはずの晶は、その後命の花を
大量に貰って寿命を大幅に伸ばした
よくこんなに入り組んだ話描けるなぁと思う
しかもわかりやすく書いてあるんだよ。ビックリ
・封印の家
死体を食べる妖怪を家の中に飼っている家
おじいちゃんの死体を置いておいたら食べられてた
律は連れ込まれたけど、生きていたので食べられず
のぞみちゃんという女の子も
仮死状態で連れ込まれたけど
息を吹き返したため妖怪には食べられず
妖怪を「おかあさん」と呼んで一緒に暮らしてた
律が元の世界に連れ戻したけど
あちらの世界の生活が長かったため
すでに暮らしにくくなっており
猫妖怪(猫田さん)に連れられて
また妖怪の世界へ連れ戻された
尾白の「もののけ提灯」は、猫田さんに取られた
青嵐は刺されてたけど、気にせず
犯人を脅し(?)てご飯を奢らせてた
●百鬼夜行抄5
・夏の手鏡
「飯島先生」を訪ねてくる日傘を持った
着物の女性
1年後と約束をして、誓約書を書き換える
子狡い蝸牛
一人じゃ帰らないからと誰かを道連れに
する、死んでからもやってくる母親に
困った若夫婦を助けた蝸牛の話
律が対応したけど、お喋り蛍が二匹いて
あっさり嘘がバレてた
自分が対処するからとやってきた男の方も
実は死んでるのだけど、約束を守りに戻ってきた
のが誠実
思い出の手鏡は律の手で娘さんへ
そうしてほしくて、置いて行ったんだろうな
・反魂術の代償
赤間がまた人をそそのかしてるよ…
大学教授が誤って子供を殺してしまい
それをごまかすための罠に晶と三郎が巻き込まれた
どこにいても三郎から電話がかかってきて、それに
出るたびに晶の命が減る
子供の姿を生き返らせるためだけど
中に入るのは妖怪。律は力技で封印を解き
青嵐はカビを食べる羽目に
赤間が伶の友達と知って、びびっていた律がかわいい
・凍える影が夢見るもの
また赤間が人をそそのかして…
でもこれはいい話
不倫の末捨てられて自殺未遂した女の体に
(その後赤間によってエネルギーを吸われて死亡)
事故で寝たきりになった女性が入って
やりたかったことをする
やりたかったことが、自分の息子をひき殺し
自分をこんな目に合わせた家族の息子のお世話
でも過去の恨みは残っていて、
恨みは動物の形になって勝手に復讐を始めるように
自分の恨みを刺すけど、刃は自分に落ちてくる
女性はご臨終したけど、自殺した女性の魂を
連れて帰っていて、彼女と男のラブストーリーが
始まるところで終わり
司に二度もぶっ叩かれて、それから赤間は
司が苦手になった
・南の風
これも好きな話
赤間のいたずらと、ミニな桜の精のおじいちゃん
水晶のような妖魔の卵が持ち込まれて
それが庭の桜の木に逃げ込んだことで
尾黒、尾白が家を奪われる結果に
全部桜の精のおじいちゃんが何とかしてくれた
おじいちゃん万能だよ!
で、浮かれた律は異界に行ってたため
あっさり浪人した
そういえば試験勉強してたね、くらいの
軽い受験最中の話
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●白夜行
読めた。慣れてきたかも。東野圭吾
この本は、主人公二人の心理面が一切書かれない
小説だと聞いて、興味がわいて読んだ
心理面を一切書かないって
出来るのかなと思って
純粋な疑問から
この作品はドラマになってた
映画にもなってた気がする
両方とも見てない
ドラマの最終回だけ少し見たのかな?
それくらい
主人公二人の視点になることは
本当になく、
周りの目を通して二人を見るだけ
視点はコロコロ変わる
こんなに次々と人が替わるのかーと
妙に感心しつつ読んだ
結局探偵さんは、青酸カリで殺されて
家の前にあった大きなダンボールに詰められて
どこかに捨てられたんだろうけど
最後まで行方が出てこなかった
気になる
青酸カリを渡した薬剤師も
結局持ち出したのバレなかったの?
そこも気になる
主人公の亮司が偽名で薬剤師と
同棲してた頃、手で慰められても
イケなくてその理由を「手が小さい」からと
言っていたけど、雪穂って手大きいんだ?とか
射精できないと言ってたけど
死体を置いて逃げた友彦に恩を着せるために
死体の中に自分の精液残したよね?とか
そういうところがチマチマと気になる
雪穂の夫の連れ子も犯したけど
あれは挿入したけど中出しはなかったのかな?
まぁ残さない方が正解だよね
DNAでバレるから
雪穂が女友達を襲わせた理由は
垢ぬけて、自分より幸せになることが
許せなかったからかと最初思ったけど
一成に嫌われているのを知っていても
使い道のある金持ちを友達に奪われたく
なかったからなのかもしれない
嫌われていても、自分を好きにさせる自信は
あっただろうし
うーむ?
関係ないけど
襲われたショックで寝込む連れ子のベッドに
裸になって入り込む雪穂は気色悪かった
男が書く小説なんだなぁと、妙に納得してしまった
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●期限切れの初恋
木原音瀬祭り。個人的に
初恋のリア充男が落ちぶれて浮浪者になったのを知り
それを拾って一緒に暮らす男の話
臭いのに風呂に入れと言わず
服を貸し与えようともせず
部屋に住まわせる男の度胸に感服
汚い男をソファーに座らせる前にシーツを被せるけど
部屋の窓を開けないとやってられないくらい臭いなら
シーツを超えてソファーに臭いはしみついてると思う…
というか、部屋中にしみついて取れなくなってるかと
嗅覚を刺激されても耐えるのってスゴイ
自分だったら服を捨てて風呂に入らせてから放置です
いくら嫌いになりたかったとはいえ、目に来るほどの
臭いはきついよ
まず全身にファブリーズをかけさせてくれ
置きっぱなしの15万が1万円ずつ減っていくのを
知りながらそのままにして、ずっと盗みを黙認してたのに
それでも恋心ゆえに嫌いになりきれなかったのに
マーブルチョコみたいなチョコを投げ与えられて
本気で嫌いになりかけるのも面白い
結局浮浪者男は昔の彼女が好きで
拾った男のことは捨てられたくなかった
甘えられる場所が欲しかっただけで
「愛せないかもしれないけど傍にいて」と
一番ひどい台詞を言う
自分のことを許し続けた神様みたいな男を
好きになったのか(その描写はあるけど)
他の人に奪われるのが嫌だったのか
「お前じゃ無理」と言ったように
気になる女の子ができたらまた捨てるのか
答えが良く分からない
個人的にはこの元浮浪者男の、その気にならない時の
キスやHのかわし方(さりげなく相手のせいにする)が
非常に狡賢くて気に障った
上手いなーと思う
●ラブセメタリー
小説すばるに載ってた短編
精神科の看護士(ゲイ)と、子供しか愛せない男(患者)の話
男の悩みを知った後で、偶然酔いつぶれて道に寝ている
男を拾う
自分が行った精神科に勤めているとは知らず
仲良くなるけど、病院でバッタリ
この気まずさよりも、子供しか好きになれない男だと
知りつつ、恋に落ちてくのがかわいそう
同性愛なんて、子供を愛する禁忌に比べたら軽い軽い
その程度でマイノリティぶってふざけんな的な
言われ方&侮蔑でこっぴどく振られてました
わざと相手を傷つける時、人は本性が出ると思う
●虫食い
小説現代に載ってた短編
猫を食べたり、カエルを食べたり
それはいいんだけど、蟻を丸呑みってどうなんだ
噛まれたらメチャクチャ痛いんだけど
平気だったの?
というリアルな心配をした
だって蟻を口の中で遊ばせてるんだもん
絶対噛まれるって
あと、生はやっぱり生臭いと思う…
レバー生で食べるような人だといけるのかな?
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ハードカバーで読んでたけど
文庫上下巻にミニ冊子の短編がくっついてた!
知らなかった…
というわけで読んだ
でも本編ばかり読んでしまった
「韮崎ー!」という気持ちになる
またお前か、という麻生の気持ちわかる
でも練を助けてくれたのも韮崎だからね…
人生嫌になった理由が
「バレンタインデーにチョコレートを
ケツの穴に流し込まれたから」
って、改めて思うとすごい理由
誰にも彼にも
「彼は誰も必要としない」と烙印を押される麻生って
結構かわいそうな気がしてきた
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